大判例

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京都地方裁判所 昭和47年(ワ)468号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕被告は本件が自動車の運行によるものではない旨主張しているけれども自賠法三条にいわゆる自動車の運行とは自動車を当該装置の用い方に従い用いることをいうのであつて、後部荷台ドアの開閉はまさにこれに該当するから被告の右主張は採用できない。

被告の免責の抗弁について判断する。

<証拠>によればつぎの事実を認めることができ、<反証排斥>。

すなわち原告は訴外大木清弘に雇われて事故当日加害車の米穀積込に参加していたが、事故現場での積込作業が一応終つたので、訴外大木清弘の指示で同訴外人及びその妻である訴外大木美智代と共に加害車荷台後部の側板を閉鎖しようとし、訴外清弘において訴外石井に大声で合図してから側板を持上げたが、同車は原告らが従前接していた四トン車と異り、六トン車であつたためその側板も大きく、二重に折れ曲る型式で相当の重量があつたので、原告ら三人でようやく持ち上げたものの、訴外清弘において荷台横の側板との取合の錠をかけようとしたが、完全に施錠できないうち同訴外人が手を離したため、後部側板は急激に落下して原告の頭部に当つたこと、運転者である訴外石井はその間訴外清弘らに側板操作をまかせて、荷台前部で積荷の整理に当つていたこと。

以上の事実が認められる。

そうだとすれば、運転者である、訴外石井は加害車の装置全般について責任があるのであるから、荷台後部側板の閉鎖についても自らこれに当るべきであり、少くも直接これを指導監督すべき義務があつたと考えらるところ、同訴外人はこれを怠り、訴外清弘から大声で呼びかけられたのにかかわらず敢て同草に経験の浅い同訴外人らに右側板閉鎖の操作を委ねた結果本件事故に至つたものといわなければならない。

従つて訴外石井の無過失を前提とする被告の抗弁は採用に由ない。

(富川秀秋)

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